アスリートのパフォーマンスを最大化する試合前後の炭水化物戦略【最新エビデンス】
アスリートの競技パフォーマンスを左右する要素として、「何を食べるか」だけでなく「いつ食べるか」という栄養摂取のタイミングが注目されています。
炭水化物は高強度運動や長時間競技における主要なエネルギー源であり、グリコーゲンとして筋肉や肝臓に貯蔵されますが、一晩の絶食後は肝臓の貯蔵量が減少しているため、試合前の補充が必須です。
日本栄養コンシェルジュ協会noteの記事では、炭水化物の摂取の仕方について、運動指導者向けに解説しています。
本記事で概略を押さえた後に、ぜひnoteの記事をご一読ください。
グルコースとフルクトースの戦略的活用法
運動時のエネルギー供給において、グルコースとフルクトースという2種類の糖質をバランス良く摂取することが、効率的なグリコーゲン補充の鍵となります。
グルコースは筋肉への直接的なエネルギー源として、フルクトースは肝臓グリコーゲンの再合成に効果を発揮します。
60分を超える高強度運動時には1時間あたり30〜60gの炭水化物摂取が推奨され、マラソンやトライアスロンのような長時間競技では60〜90gまで増やすことが有効です。
スポーツドリンクやジェル、バナナなどの固形食を組み合わせることで、筋肉と肝臓それぞれに効率的に燃料を供給できます。
リカバリー期の炭水化物補給が次の勝負を決める
運動後のリカバリー戦略も競技力維持に直結します。
運動直後4時間以内に体重1kgあたり1.0〜1.5g/時の炭水化物を摂取することで、筋グリコーゲンの再合成が最大化されることが明らかになっています。
迅速な回復が必要な場合は、運動終了2時間以内から4〜6時間まで2時間ごとに1.0〜1.2g/kgの炭水化物摂取も有効です。
パンやおかゆ、パスタなどの高GI食品や、フルーツジュースや牛乳、ヨーグルトなど炭水化物とタンパク質を同時補給できる食品が推奨されます。
個別化がパフォーマンス向上の最前線
スポーツ栄養戦略の効果は、性別・年齢・競技特性・トレーニング内容・体質によって大きく異なります。
持久系スポーツと短時間競技、車いすテニスのように能動筋量が少ない競技では、必要な炭水化物量が異なるため、画一的な推奨値ではなく個別化されたアプローチが求められます。
ウェアラブルセンサーや持続的グルコース測定(CGM)など最新テクノロジーを活用した客観的データに基づく栄養戦略が進化しています。
新しい摂取法を導入する際は、練習やプレ大会で試行錯誤しながら自分に最適な方法を見つけることが重要です。
全文はこちらからご覧いただけます。
スポーツパフォーマンスを劇的に高める!試合前後の攻めの炭水化物戦略【エビデンス解説】
日本栄養コンシェルジュ協会note記事では、スポーツ現場で活用される食品のリストや競技別・体質別の栄養調整ポイントも掲載しております。
ぜひ、アスリートの指導のためのヒントとしてお役立てくださいませ。
